23Sep

帯状疱疹後神経痛(たいじょうほうしんごしんけいつう)という神経痛をご存知でしょうか?
その名前の通り、帯状疱疹を発症した後に起こる神経痛ですが帯状疱疹をご存知の方は多くても帯状疱疹後神経痛をご存知の方は少ないようです。
ここではそんな帯状疱疹後神経痛の症状や原因、治療法などを詳しくご説明します。
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そもそも帯状疱疹とはどのような病気なのか?
帯状疱疹後神経痛とは帯状疱疹が完治した後に痛みやしびれなどの症状が残る後遺症の事です。
ではそもそも帯状疱疹とはどのような病気なのでしょうか?
帯状疱疹とは?
帯状疱疹は免疫力が低下すると発症しやすくなります。
症状は水疱瘡(みずぼうそう)ウイルスに感染することで発症する皮膚湿疹です。
帯状疱疹の症状は?
帯状疱疹を発症するとまず始めに皮膚に痛みを感じるようになります。
症状には個人差がありますが、痛みはチクチクやピリピリとした痛みと表現される事が多いです。
そして、チクチクやピリピリなどの痛みを感じている場所の皮膚に湿疹が現れ、続けて水疱(すいほう)が出来るようになります。
その後、水泡が破裂することで皮膚がただれたようになり、かさぶたが出来ます。
皮膚がただれることで強い痛みを感じる事もあり、痛みが酷い人では夜も眠れないほどの痛みを感じる事もあります。
帯状(たいじょう・帯のような状態)と病名にあるように湿疹の症状は帯状に広がるのが一般的です。
しかし、初期の段階では湿疹は帯状ではなく、体の一部分のみに現れるため虫刺されやかぶれと勘違いしてしまう場合が多いです。
そのため、帯状疱疹を発症していることに気が付くのが送れ、症状を悪化させてしまう場合もあります。
帯状疱疹の原因は?
帯状疱疹を発症する原因は水疱瘡ウイルスです。
水疱瘡といえば子供の病気であると認識している人が多いと思います。
確かに水疱瘡自体は10歳以下の子供に発症する事が多い病気です。
しかし、実は水疱瘡自体は完治したとしても水疱瘡ウイルスは完全には消滅せず、一部が体内に潜伏し続けるのです。
通常、水疱瘡ウイルスが体内に存在していたとしても、健康で免疫力が高い時にはウイルスの活動は抑えられています。
しかし、免疫力が低下するとウイルスの活動が再開される事があります。
そして、ウイルスが再度活動することで帯状疱疹の症状を引き起こしてしまうのです。
帯状疱疹後神経痛とは?
帯状疱疹後神経痛とは帯状疱疹が完治した後に残ってしまう神経痛、つまり後遺症の様な症状です。
帯状疱疹後神経痛の症状は?
前記の通り、帯状疱疹を発症すると皮膚に水疱が出来ます。
そして、その水疱が破れることで皮膚がただれたような状態になります。
また、皮膚のただれと共に痛みやしびれの症状も現れます。
通常早い段階で適切な治療を受ければ後遺症を残さずに帯状疱疹の症状は改善します。
しかし、帯状疱疹の症状が改善し肌は綺麗に戻っても痛みの症状が残ってしまう場合があります。
この帯状疱疹後に痛みの症状のみが残ってしまう症状を帯状疱疹後神経痛と呼びます。
痛みには個人差がありますが、人によっては眠りにつけないほどの痛みを発する場合があります。
痛み方は人により感じ方が異なりますが、主な症状には以下の様なものがあります。
- 刺すような痛み
- ヒリヒリする痛み
- ズキズキする痛み
- チクチクする痛み
- 締めつけられるような痛み
- 皮膚が腫れる感覚
- 灼熱感(痛みとは異なるヒリヒリとする違和感)
- 電撃感(痛みとは異なる体に電気が流れるようなしびれ)
痛みに比べしびれの症状は改善しにくく、症状が長引く傾向があります。
帯状疱疹後神経痛の原因は?
帯状疱疹完治後に痛みだけが残ってしまう原因はウイルスに傷つけられた神経にあります。
通常傷ついた神経は自然に回復するものですが、ウイルスによって傷ついた神経の回復に時間がかかる場合があります。
そもそも帯状疱疹を発症した時点で免疫力が低下していると考えられます。
そのため、ウイルスによって傷つけられた神経の回復にも時間がかかり、なかなか症状が改善しません。
高齢者や病気などで免疫力が低下している人は栄養をしっかり取って体力を回復させるようにしましょう。
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帯状疱疹後神経痛の症状を改善するには?
帯状疱疹後神経痛の症状には万人に効果がある絶対的な治療方法が確立されていません。
通常治療方針、治療方法は専門医の受診後に決定します。
治療を行ったとしても症状を完全に消し去る事は難しく、また、治療は長期間に渡る事が多いのが特徴です。
詰まり、痛みを取り去る事より痛みを和らげる事に重きを置いた治療となります。
帯状疱疹後神経痛の予防方法
前記の通り、帯状疱疹後神経痛は帯状疱疹完治後に発症する神経痛です。
一番よいのは帯状疱疹を発症しないことなのです。
しかし、不幸にも帯状疱疹を発症してしまったら直ぐに病院で治療を受けてください。
帯状疱疹発症後、3日以内に抗ウイルス治療を開始すると帯状疱疹後神経痛を発症するリスクが下がると言われています。
また、もし帯状疱疹後神経痛を発症してしまったとしても、発症後出来るだけ早く治療を開始すると症状の改善が早くなるというデータもあります。
帯状疱疹を発症しても、帯状疱疹後神経痛を発症しても早めに手を打つことが症状を悪化させない為には非常に重要なのです。
帯状疱疹後神経痛の治療方法
治療には鎮痛剤を使用します。
他にも麻酔科で行われる神経ブロック療法なども有効な治療方法とされています。
ロキソニンの様な市販薬では帯状疱疹後神経痛には効果がありません。
病院でしっかりと治療を受けるか、医師から処方される薬を服用することが症状改善への近道です。
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