28Jul

咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)は別名プール熱とも呼ばれ夏場に流行しやすい病気の1種です。
プール熱という名前からプールに入っている際に感染しやすい病気です。
しかし、実はプール以外でも感染する可能性があります。
この病気は主に子供がかかりやすい病気ですが、感染力が非常に強く大人にも感染してしまう事があります。
そのため、子供がこの病気にかかってしまうと親も感染してしまう可能性が高くなります。
そしてこの感染力の強さから学校では出席停止や学級閉鎖の措置がとられる場合もあります。
今回は咽頭結膜熱の症状や原因を詳しくご説明します。
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咽頭結膜熱とはどんな病気?プール病とも呼ばれるその症状は?
咽頭結膜熱は夏に多い病気です。
6月頃から患者数が増え始めます。
そして、7~8月頃にピークを迎え、その後10月頃まで流行が続きます。
咽頭結膜熱の原因
咽頭結膜熱はアデノウイルスというウイルスが原因で発症する感染症のひとつです。
プールで感染することが多いことから別名プール熱とも呼ばれています。
現在アデノウイルスは約60種類の型が確認されています。
その内、咽頭結膜熱の原因となるのは主に3型アデノウイルスと7型アデノウイルスと呼ばれるウイルスであることがわかっています。
塩素濃度の管理が不十分なプールではアデノウイルスを除去することが出来ません。
プールではどうしても目、鼻、喉にプールの水が入ってしまいます。
そのため、プールでは特に感染してしまう可能性が高くなります。
また、プール以外では咳やくしゃみなどで飛沫する飛沫感染があります。
そして患者が使用したタオルや手に付着しているウイルスに触れてしまうことで接触感染も起こります。
特に夏場に流行しやすい病気ですが、実はアデノウイルスは一年中活動しています。
そのため、夏場以外でも注意が必要となります。
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咽頭結膜熱になるとどのような症状がでる?
咽頭結膜熱の主な症状は咽頭炎、結膜炎、発熱です。
3つすべてを発症するわけではなく、人によりすべてを発症しない場合もあります。
この他にもめまい、腹痛、下痢、咳の症状が現れる事もあります。
症状が現れるまでの潜伏期間は大体5日から1週間程度と言われています。
その後、急に高熱の症状を発症し、40度近くまで熱が出る事があります。
そして発熱に続いて咽頭炎、結膜炎の症状が現れます。
咽頭炎を発症すると喉に痛みの症状が現れます。
結膜炎を発症すると目のかゆみ、充血や涙が止まらないなどの症状が現れます。
通常目の症状は片方の目にだけ発症しますが、ほとんどの場合でもう片方の目にも症状が現れるようになります。
症状は個人差がありますが3~5日ほど症状が続く事が多いです。
主な症状である咽頭炎、結膜炎、発熱の症状が現れることから咽頭結膜熱と呼ばれます。
咽頭結膜熱になってしまった時の対処法と予防法
別名プール熱と呼ばれるだけあったプールでの感染が多いです。
プールで遊んだ後はシャワーでしっかり体を洗い流し、しっかりと洗眼とうがいをするようにしましょう。
アデノウイルスは非常に感染力が強いウイルスです。
そのため、お子さんやご家族が感染した際には家族全員が感染してしまう事もありますので注意が必要です。
患者と接触することや飛沫から感染することがありますので、患者にはマスクを着用させて飛沫感染を予防してください。
そして、看護のために患者と接触する際にもマスクを着用するようにしてください。
涙や目やにから感染する場合もありますので、タオル等を共有するのはやめましょう。
患者の涙をふき取る際はティッシュペーパーや脱脂綿などを使い、直接涙に触れない様にしましょう。
接触後は特に手洗い、うがいを心がけて身の回りを消毒するようにしてください。
ウイルスは便の中にも存在しています。
お子さんがトイレに行った後は手洗いをすることをしっかり指導してあげてください。
また、赤ちゃんのオムツを交換後などもしっかりと手洗いをしてウイルスを洗い流して下さい。
症状が治まった後でも咽頭からは約2週間、便からは約30日程度の間はウイルスが排出され続ける場合もあります。
ですので、症状が治まったと安心せずに引き続き二次感染には十分注意するようにしてください。
いずれにせよ、お子さんやご家族が感染してしまった場合は出来るだけ密な接触は避ける様にして下さい。。
ドアノブや手すりなどに付着しているウイルスからも感染する場合があります。
出来るだけ消毒用エタノールなどで消毒すると二次感染を予防するのに効果的です。
前記の通り、多くの場合で咽頭結膜熱は3型アデノウイルスが原因で発症します。
しかし、近年では7型アデノウイルスが原因でも咽頭結膜熱が流行するようになりました。
7型アデノウイルスの特徴は発熱期間が長いことで、症状が進行してしまうと重症化する恐れがあります。
アデノウイルス肺炎は7型アデノウイルスが原因で特に乳幼児がかかりやすく、重症化しやすいので注意してあげてください。
しかし、アデノウイルスに感染したとしても必ず咽頭結膜熱を発症するわけではありません。
そして、もし感染が確認されたら手洗いうがいなどを徹底し、二次感染には十分に注意しましょう。
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