19Oct

若年性更年期障害というものがあることを初めて知ったときに大変驚きました。
更年期障害は、中高年の女性に発症するイメージがあったので、それが若い人に起こるってどういうことだろう?
しかも、男性にも起こる可能性があるというわけですから、意味が分からなくて困惑したことを覚えています。
今日は、そんな若年性更年期障害についてお話しようと思います。
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若年性更年期障害と更年期障害の違い
若い世代の女性(20代、30代)に急増している若年性更年期障害と、更年期障害とは一体どのような違いがあるのか見ていきましょう。
更年期障害は、閉経前後の女性にみられる自律神経失調症の一つ
2つの違いがわかるには、まず、更年期障害について理解する必要があります。
更年期障害は、閉経前後(45~55歳)に見られるイライラや、頭痛、便秘、貧血などの症状のことです。
更年期になると、女性ホルモンの一つであるエストロゲンの分泌が低下し、自律神経系が乱れてしまうことが原因となります。
更年期障害がなぜ若い女性に増えているのか?
現代社会では、以前に比べて女性の社会進出が増えてきました。
その結果、人間関係によるストレスや精神的疲労、肉体的疲労、睡眠不足などを抱えている女性が増えてきている傾向にあります。
こういった原因で女性ホルモンのバランスが崩れ、閉経が早まる女性が増えてきています。
また、閉経していない女性でも更年期障害のような症状が見られることがあります。
実際に閉経しているわけではありませんが、更年期障害と同じような症状がでるため、若年性更年期障害と呼ばれています。
この原因は、先述した原因に加えて、過度なダイエットが影響していると考えられています。
過度なダイエットをすることで、栄養不足や女性ホルモンのバランスが崩れます。
その結果、自律神経に影響を及ぼし、更年期障害と同じような症状がでると考えられています。
若年性更年期障害と更年期障害のまとめ
- 更年期障害も若年性更年期障害も、女性ホルモンのバランスが崩れることによる自律神経失調が原因という点は同じ。
- 若年性更年期障害は、ストレスや不規則な生活、過度のダイエットが原因。
- 更年期障害は、加齢によるエストロゲンの分泌低下が原因。
更年期障害は女性だけでなく男性でも発症する!
更年期障害は女性だけに発症するものだと思っていませんか?
かくいう私も以前は知らなかったのですが、男性も更年期障害を発症することがあります。
男性が更年期障害になる原因は?
男性の更年期障害は、男性ホルモンのテストステロンが関係していると言われています。
テストステロン値は、20代でピークになり安定しますが、更年期(40~50歳)を迎えると徐々に低下していきます。
テストステロンには、男らしい体を作る作用や、性機能を維持するだけでなく、精神を安定させる役割があります。
ですので、更年期障害になると精神が不安定な状態になってしまい、不安やうつ、イライラといった症状を引き起こします。
コルチゾールも更年期障害の原因?
脳には、これまでの感情の記憶を残しておく扁桃核というものがあり、恐怖や不安、悲しみといったマイナスの感情に深く関わります。
この扁桃核には、テストステロンとコルチゾールの2つのホルモンが関与していて、様々な感情を生み出します。
テストステロンは、この扁桃核の感情をコントロールし精神を安定させます。
一方で、コルゾチールはストレスによって分泌され、脳の機能を低下させ、精神を不安定にさせます。
更年期障害になるとテストステロンが低下し、コルチゾールが過剰に扁桃核に作用してしまうので、扁桃核に記憶された不安や悲しみといったマイナスの感情が引き起こされます。
また、コルチゾールの分泌過剰が続くことで、脳の機能が低下し、無気力、無関心といった精神状態になってしまいます。
男性の若年性更年期障害の原因は?
過度のストレスや不規則な生活習慣、喫煙が原因で、男性ホルモンのバランスが崩れることで引き起こすと考えられています。
ホルモンバランスが崩れることが原因という意味で、女性の若年性更年期障害と原因は同じです。
また、人一倍責任感の強い人やストレスを感じやすい人、神経質で真面目な人が発症しやすいと言われています。
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若年性更年期障害の症状チェックをしよう!
更年期障害かどうか自分でチェックできる症状チェックリストを作りましたので、いくつ当てはまるか確認してみてくださいね。
以下の項目で5つ以上当てはまるものがあれば注意が必要です。
- イライラすることが多くなった。
- 顔がほてる。ほほが赤くなる。
- 動悸、息切れがある。
- 肩こりや腰痛が続いている。
- なかなか寝付けなく不眠気味である。
- 寝起きが悪くなった。
- 頻尿である。
- めまい、耳鳴りの症状がよくある。
- 疲労しやすくなった。
- 抜け毛が急に増えた。
- 便秘や下痢になりがちだ。
- 食欲がなくなった。
- 集中力、判断力、記憶力が鈍くなってきた。
- 落ち込むことが多い。
- 人と話すことが不安になった。
いくつ当てはまったでしょうか?
もし、5つ以上の項目に当てはまったなら、病院で精査されてくださいね。
若年性更年期障害は治療できるのか?
若年性更年期障害は治療できます。
女性と男性では、若年性更年期障害の治療が異なるので、別々に紹介します。
女性の若年性更年期障害の治療について
まず、その原因が早期閉経によるものなのか?生活習慣やストレスが原因なのか?で治療が変わります。
血液中のホルモン分泌量の検査や、先ほど行ったような症状チェックをで精査します。
早期閉経が原因の場合
閉経後の骨粗しょう症や高脂血症に備えて、ホルモン補充療法を行います。
ホルモン補充療法では、更年期のエストロゲンの低下に対して、最低限必要な量のホルモンを補充し、エストロゲンの低下を緩やかにします。
治療というよりも、閉経後のホルモン環境に体を順応させるための補助的な役割だと思われてください。
生活習慣やストレスが原因の場合
まずは、生活習慣を見直しましょう。
過度なダイエットは栄養のバランスを崩しますので、食生活を改善します。
栄養バランスがとれた食事メニューを考えて、正しい食生活を始めましょう。
ストレスを抱えている場合には、趣味を見つけるなどして、日常生活を楽しむ時間を増やすように心がけることが大切です。
男性の若年性更年期障害の治療について
男性の若年性更年期障害は、精神的なストレスや生活習慣の乱れによる原因が多いので、薬物による治療と生活習慣の改善をします。
自分の症状にあわせて、抗うつ薬、睡眠導入剤、精神安定剤を服用します。
ストレスを強く感じている場合には、自分に合ったストレス解消法を見つけてください。
私もやっていますが、軽いジョギングがオススメです。
身体を動かすことでテストステロンの分泌量が増えるので、男性らしい強い体をつくることができますし、精神が安定してきます。
運動でテストステロンの分泌を増やすだけで、男性の若年性更年期障害にはとても効果があります。
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