8Oct

股関節は人の体で最も大きな関節で、骨盤と大腿骨をつなぐ重要な部分になります。
関節の形は球状になっているので、他の関節に比べて可動できる範囲が広いのが特徴と言えます。
股関節には、体の上半身の体重を支えつつ、立つ、歩く、座るといった日常生活での基本動作において重要な役割があります。
また、走る、ジャンプする、蹴るといった下半身を使うスポーツでは、股関節を正常に動かせることが必須になります。
しかし、なんらかの原因で股関節に障害が生じると、下半身を動かすときに痛みがでてしまいます。
スポーツシーンでは、下半身の動きが悪くなりパフォーマンスが低下します。
重症になると、立っているだけでも痛むようになり、酷いときには寝たきりになってしまうこともあるので怖いですね。
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股関節の痛みはどのような時に起こるのか?
股関節の痛みといっても、起こる原因はさまざまです。
まずは、股関節の痛みが起きるときには何が考えられるか話しますね。
病気よる股関節痛み
股関節が痛くなる原因の一つに病気があります。
どのような病気があるのか紹介していきますね。
関節リウマチ
自己免疫の異常によって全身の関節が炎症や腫れを起こし、関節が機能障害を起こす疾患です。
手足の指や手首の関節に最も起こりやすいと言われています。
30代から40代の女性に多いですが、若い人が発症することもありますので、誰にでも発症する可能性がある疾患と言えますね。
治療では、全身性の炎症を抑えることが重要になるので、薬物治療がメインになります。
変形性股関節症
変形性股関節症とは、何らかの疾患や外傷によって関節を構成する部分が機能しなくなった状態の総称です。
日本では、原因の90%が先天性股関節脱臼と臼蓋形成不全によるもので、男性に比べて圧倒的に女性の方が多いと言われています。
また、特に原因となる疾患がなくても加齢とともに発症することもあります。
治療するには手術が必要になります。
手術の選択肢には、人工股関節置換術、関節保存手術があります。
大腿骨頸部(転子部)骨折
骨盤と大腿骨をつなぐ球状の関節部分の骨折です。
大腿骨の頸部は、高齢者が転倒したときに骨折が起きやすい場所です。
そもそも骨粗鬆症によって骨が弱くなっていることが根本原因になります。
治療には手術が必要になりますが、心臓や肝臓が悪くて手術できない場合があり、そのまま寝たきりになってしまうケースが多くあります。
また、手術できたとしても、回復までに時間がかかってしまうため、結果的に寝たきりになってしまうこともあります。
スポーツが原因となる場合がある
新しいスポーツを始めたばかりで、新しい動きに慣れていないときに起こります。
これは、間違ったフォームで長時間繰り返し行うことが原因です。
また他の要因としては、急な運動による下半身へ過剰負荷が考えられます。
新しくスポーツを始めるときは、まずは基本的な正しい体の使い方や必要な筋肉、柔軟性を少しずつつけながら行うことで予防することができます。
日常生活での姿勢の悪さ
日常生活もスポーツするときと同じで、基本的な姿勢が悪いことが原因になります。
悪い姿勢で立つ、歩く、座ることを毎日繰り返していることで、股関節に大きな負担がかかってしまいます。
体幹を鍛えることで正しい姿勢に改善することができます。
体幹トレーニングを少しずつ日常生活に取り入れてみてくださいね。
妊娠した女性でも痛みが生じることがある
妊娠による体重増加で股関節への負荷が増えることで痛みを生じる場合があります。
また、妊娠中はリラキシンという骨盤周辺の筋肉を弛緩させるホルモンの量が増加するため、股関節の痛みが生じることもあるようです。
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股関節の痛みが内側に起こる原因と対処法について
つぎに、股関節の内側に痛みが起こる場合には、どのような原因が考えられるかお話していきます。
内転筋群からくる痛みの可能性が高い
大腿部の内側には、長内転筋や大内転筋、短内転筋、薄筋から構成される股関節内転筋群と呼ばれる筋肉群があります。
内転筋群の役割には、脚を内側にひねる内転と股関節の曲げ伸ばしがあります。
もし、大腿部の内側や、脚の付け根が痛む場合には、内転筋群が痛んでいる可能性が高いです。
内転筋群を痛めてしまう原因は、スポーツによるものが多いです。
これについては前述した内容をご確認ください。
内転筋群を痛めてしまった時には
まずは、痛んだ内転筋をアイシングして冷やしてください。
運動後に水風呂につかってしっかり冷やすと効果的です。
その後は、しっかり回復するまで安静にすることが大切です。
股関節の内側に効く効果的なストレッチを紹介!
今から紹介する内転筋のストレッチは、内転筋群の柔軟性を高めることで骨盤の安定性を向上させることが目的です。
骨盤の安定性を高めることで、日常の基本動作やスポーツでバランスのよい姿勢を保つことができるようになります。
その結果、股関節への過剰な負荷が軽減され、股関節痛の予防ができます。
- 床にお尻をついて座ります。
- 足の裏と足の裏を合わせて体側に引き付けます。
- 両肘で両膝を下方向へゆっくり押しながら伸ばしていきます。
この時、反動はつけずに一回をじっくりと時間かけてやるほうが効果はあります。
<内転筋ストレッチ法 其の弐>
- 床にお尻をついて座ります。
- 足の裏と足の裏を合わせて体側に引き付けます。
- どちらか片方の足を横に伸ばし、足先を前方へ向ける。
- 体を前傾し、伸ばした足と反対側へ目線を向け、体を軽く捻る。
<内転筋ストレッチ法 其の参>
- 両膝を曲げてしゃがみます。
- どちらか片方の足を横へ真っすぐ伸ばします。
- 伸ばした方の足の指を上に向けて、外側へ回します。
- 次に、反対に内側へ回します。
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