23Aug

全身に痛みがあるので病院で検査をしたけれど特に異常がない。
あまり耳慣れない病名ですが、実はその症状は線維筋痛症(せんいきんつうじょう)という病気かもしれません。
風やサイレンの音などのちょっとした刺激でも痛みを感じるといわれるその症状とは?
ここでは線維筋痛症の症状や原因について詳しく説明していきます。
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線維筋痛症とはどんな病気?
線維筋痛症(せんいきんつうしょう・FIBROMYALGIA)とは、全身的慢性疼痛疾患です。
特徴は全身に起こる激しい痛みで、重症化するとちょっとした刺激でも激痛を感じるようになります。
線維筋痛症は全身に痛みがあるのに、検査で異常がみつからない原因不明の病気とされています。
線維筋痛症は男性より女性に多く見られる病気です。
女性の中でも特に中高年の方に多いとされています。
そのため、症状に含まれる自律神経失調症など他の病気と診断されることがあるので注意が必要です。
もし気になるようでしたら線維筋痛症の可能性はないか医師に相談してみましょう。
現在患者数は約200万人程度に上ると見られています。
線維筋痛症の症状と原因は?
全身に痛みを発症することもありますし、体の一部だけに痛みを発症する場合もあります。
そんな線維筋痛症の症状について詳しく説明していきます。
線維筋痛症の症状とは?
痛みの度合いは様々で、軽い症状から激痛を伴う耐え難い痛みもあるようです。
また、痛む箇所は毎回同じではなく、日によって症状が現れる場所が異なります。
他にも天候など温度や湿度の変化によっても痛みの症状が変わることが確認されています。
症状が酷くなると日常生活に支障をもたらすほどの痛みを発する場合もあります。
重症化してしまうとちょっとした刺激でも激痛が走り、自力で生活する事も難しくなることもあります。
ここで言うちょっとした刺激とは以下の様なものを指します。
・爪への刺激
・温度変化
・音への刺激
重症化すると本当にちょっとした刺激でも痛みを感じるのがこの病気の特徴です。
例えば風が吹いただけでも痛みを感じるようになってしまうようです。
そのため、重症化する前に病院で診察を受けることが必要です。
また、線維筋痛症を発症してしまうと他にも以下の様な症状があわられるようになります。
– 睡眠障害
– 疲労感
– 発熱
– 頭痛
– うつ
– 自律神経失調
– 過敏性腸炎
– ドライアイ
– 記憶障害
– 集中力欠如
– レストレスレッグス症候群
人によってはリウマチや他の膠原病を併発している事もあります。
これらの症状が全て現れる場合もありますし、一部のみの場合もあります。
痛みが原因で不眠となり、ストレスが溜まりやすくなります。
そしてそのストレスで痛みを増幅させてしまう悪循環を起こす可能性もあると考えられています。
症状が気になるようであれば直ぐに病院で診察を受けることをお勧めいたします。
しかし、線維筋痛症は命に関わるほど重症化する事はほとんどありません。。
医師による正しい治療を受ければ症状は改善し、日常生活に戻れる事がほとんどです。
線維筋痛症の原因は?
線維筋痛症のはっきりとした原因は現在のところ分かっていません。
しかし、中枢神経の異常によるものではないかと考えられています。
これは中枢神経が異常により痛みを感じる回路にも異常をきたし、痛みを増幅していると考えられているようです。
また、中枢神経の異常以外にも以下の要素が関係しているのではとも考えられています。
・事故による後遺症
精神的要因はこの病気との関連が大きいのではと考えられています。
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線維筋痛症の疑いがある時は何科に行くべき?
欧米などでは19世紀の初め頃から注目されている病気ですが、日本ではまだあまり馴染みのない病名です。
以前は結合織炎や結合織炎症候群と呼ばれていましたが現在では線維筋痛症と呼ばれるようになりました。
医療関係者にとってもまだ知名度が低く、なかなか的確な診断出来ないのが実情のようです。
そのため、“気のせい”と片付けられてしまう事も少なくありません。
しかし、最近では医療関係者の中での関心度も上がり始め、少しずつですが研究が進められているようです。
とは言え、まだまだ不明な点が多い病気の為、治療法は確立されていません。
しかし、耐えられないほどの痛みになれば病院で受診する必要があります。
では最後に症状が発症した疑いがあるときに何科に行くべきか、また病気の診断方法と治療法をご説明します。
症状が出たら何科に行くべき?
線維筋痛症の症状は多く存在し、その症状により何科に行くべきかが異なります。
リウマチを併発している場合もありますし、精神的なものが原因の場合もあります。
そのため、その多くの症状から治療を行うのも何科で行うべきかの選択肢が多岐にわたります。
ですので、まずは以下の科目が揃っている大きな病院で症状を伝え、適切な医師を紹介してもらうと良いでしょう。
・整形外科
・精神科
・心療内科
・神経内科
検査方法
残念ながら線維筋痛症の検査は今のところ病気の診断が出来る検査方法はありません。
診断方法
診断は1990年にアメリカリウマチ学会の診断基準を参考にして診断される事が多いようです。
診断の基準は以下とされています。
2.圧痛点を押し、18ケ所中、11ケ所以上に痛みを感じる(圧強は4kgとする)
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